作成:2018年12月11日
リスクアセスメントとは
事業者自らが職場にある危険性又は有害性を特定し、災害の重篤度や発生確率に基づいて、リスクの大きさを見積もり、受け入れ可否を評価することをリスクアセスメントと言います。
事業者は、職場における労働災害発生の芽を事前に摘み取るために、リスクアセスメントを行い、その結果に基づいて、必要な措置を実施するように努める必要があります。
なお, 化学物質に関しては、平成28年の労働安全衛生法の改正により、リスクアセスメ ントの実施が義務化されました。
リスクアセスメントの実施時期
労働安全衛生法第28条第2項に基づく「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」において、次のように規定されています。
- 建設物を設置し、移転し、変更し、又は解体するとき
- 設備を新規に採用し、又は変更するとき
- 原材料を新規に採用し、又は変更するとき
- 作業方法又は作業手順を新規に採用し、又は変更するとき
- その他、リスクに変化が生じ、又は生ずるおそれのあるとき
リスク評価の考え方: ALARPの原則
ALARP(あらーぷ)は、”As Low As Reasonably Practicable"の略で、合理的に実行可能な限りリスク低減措置を講じる、という原則です。
リスク低減措置で得られるメリットに対して、当該措置に必要なコストが大きく、両者が極端に釣り合わない場合のみ、ALARP領域(リスク許容領域)に留まることができる、つまり、それ以上のリスク低減措置は不要、という考え方です。
リスク低減措置の優先順位
リスク低減措置は、法令で定められた事項がある場合には、それを必ず実施することを前提として、以下の優先順位で実施します。
- 設計や計画の段階における措置
危険な作業の廃止・変更、危険性や有害性の低い材料への代替、より安全な施行方法への変更など - 工学的対策
ガード、インターロック、安全装置、局所排気装置など - 管理的対策
マニュアルの整備、立ち入り禁止措置、教育訓練など - 個人用保護具の使用
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