作成:2018年10月28日
酸とも塩基とも反応する元素のことを両性元素といいます。代表的な両性元素は、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、鉛(Pb)の4つです。
高校の化学で
「ああすんなり溶ける両性元素」
と覚えていたことを記憶の奥底から引っ張り出した時、なんだか脳みそから煙が出てくるような感覚を覚えました。
そりゃまぁ20年以上前の記憶ですからね。
煙が出てくるのも無理はありません(笑)。
技術士の勉強をしていると、煙を吹き出す機会が多いこと多いこと。
これはボケ防止に良いかも?
あ、話がそれてしまいました。
ちなみに、「ああすんなり」というのは
あ: アルミニウムの「あ」
あ: 亜鉛の「あ」
すん: スズの元素記号「Sn」より
なり: 鉛(なまり)より
だったと思います。
最初に書いたとおり、両性元素は酸とも塩基とも反応します。
同様に、両性元素の酸化物も水酸化物についても、酸とも塩基とも反応します。
ここまで整理したところで、過去問を見てみましょう。
【出典:平成29年度技術士第一次試験〔基礎科目〕I-4-1】
ある金属イオン水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加すると沈殿物が生じ、さらに水酸化ナトリウム水溶液を添加すると溶解した。この金属イオン種として、最も適切なものはどれか。
① Ag+イオン
② Fe3+イオン
③ Mg2+イオン
④ Al3+イオン
⑤ Cu2+イオン
ある金属イオン水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加すると沈殿物が生じ、さらに水酸化ナトリウム水溶液を添加すると溶解した。この金属イオン種として、最も適切なものはどれか。
① Ag+イオン
② Fe3+イオン
③ Mg2+イオン
④ Al3+イオン
⑤ Cu2+イオン
水酸化ナトリウム水溶液を添加することで生じた沈殿物は水酸化物であり、さらにこの水酸化物が水酸化ナトリウム水溶液と反応して溶解したと考えると、
・塩基と反応(水酸化物が沈殿)
・水酸化物が塩基と反応(溶解)
ということで、両性元素を選択すれば良いことになります。
ここで活躍するのが「ああすんなり」!
当てはまる選択肢は・・・④のアルミニウムイオンですね。
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